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退職に際し、直後の冬のボーナス支給を要請したときには、退職金に含まれているということで断られていましたが、思わぬボーナスに小躍りして喜んだものです。
10月31日の辞める日まで、会社は私の背中を見ていたような気がします。 そういえば九州で西部Tハウジング株式会社の代表取締役のころ、陸軍中野学校を卒業し旧陸軍で憲兵だったという人からこう言われました。
「あなたは本社から遠く離れたところにいるから大変ですね。 常に本社の人たちがあなたの背中を見ていますものね」と。
本社から遠いからとか、上司の目が届かないからと気を抜く人も見受けますが、このような気持ちを持っていること自体、その人柄が周囲の人から丸見えになってしまっているような気がします。 12月8日の宅地建物取引業の開業申請について、もう一つ難題がありました。
各都道府県に不動産業の協会があり、地区ごとにその支部が置かれているのですが、該当地区の支部の会員(不動産業者)から2人の推薦人が必要だというのです。 初めて住む地で開業しようとしているのに、推薦人を依頼できるような不動産業者がいるはずもありません。
事務所の手配もすっかり整ったというのに弱ったものだと思いましたが、協会の支部長に私の経歴書を見せて、紹介状を書いてくれるようにお願いしました。 「住んだこともなく、知った人一人おらず、不動産業のこともほとんど知らない」ということを聞いた支部長さんは、目を丸くして「本当に不動産業を開くのですか」とあっ気にとられていたことが思い出されます。
何ごともチャレンジしないことには前進しません。 開業申請に至る過程も、思ってもみなかった難題がありました。
しかし、私にとって春の賃貸シーズンに間に合わせるために、12月8日の申請は譲ることのできない条件でした。 その目標が明確であれば、何ごとが起きようとも、その目標に向かって突き進むしかないのではないでしょうか。
長崎に赴任してすぐに宅地建物取引主任者の資格を取得したことは先に書きましたが、宅地建物取引業(不動産業)を営むには、法律により必ずこの有資格者が必要です。 私か不動産業の開業申請をするに際しては、この点だけは問題ありませんでした。

しかし、それは申請の要件を満たしただけのことで、そこから先、看板を掲げた後のことが大きな問題でした。 一体、どうやってお客様や物件を見つけるのか、そして自社の収益につなげるのか、要するに不動産業の戦略といったものが皆目検討がつかないのです。

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